アニメ 魔王学院の不適合者Ⅱ 9話「二千年後に祈りを込めて」 補足説明・解説

前回解説   

アニメ 魔王学院の不適合者Ⅱ 8話「魔王のいない魔族の国」 補足説明・解説

 

 

 

「エソア」は「絵空事」と「愛」を組み合わせた言葉だそうです。

今回の話をあえて説明するのも無粋かもしれませんが、一応補足。

 

 

 

なんか、いきなり結婚したわね

神話の時代(2000年前)と魔法の時代(現世)の結婚観の違いです。神話の時代は恋をせずとも、様々な事情を鑑み、結婚することが多かったそうで、サーシャの価値観では、理解できなかったということです。

 

婚姻の儀を必ず執り行えと言ったアノスも、結婚が必ずしもめでたいものではなかったが、戦時中だからと自粛する者が多かった。 とはいえ、いつ終わるやもしれぬ戦いに気を使っていても仕方がない。せめて、祝い事のときぐらいは、派手にしようと思ったのだ。と原作では(心のなかで)言っています。ナイス

 

 

原作でもティティはあんな感じなの?

3話解説で、「アノッス棒で兜、兜」の話をした通り、もっと酷いです

 

 

愛の精霊フランのページ

愛の妖精フランは死者に身体を貸す。
蘇った人々は記憶を忘れているが、真実の愛を持つ者のみがそれを思い出し伝えることができる。

とシンは読み上げていましたが、読んでみたら中身はほとんど寿限無でした。

 

 

まだノウスガリアがやってくる可能性があったのに、なんでシンは転生しに行ったの?

何度も読んだ自分でも疑問に思ったことですし、これに関してはどこにも答えが書いていないのですが。しかしこれに関しては実際、ノウスガリアにほとんど力は残っていませんでした。でも神の言葉は、絶対ですから、以前会ったときに、既に実際に効力を発揮していたのです。そして、<成長クルスト>の魔法(1期1話でアノスが急に成長したやつですね)によって強制的に、ミサは生まれました。

シンも魔王アノスの右腕という誇りを持っていて、レノもそれを理解していたので、あくまでも円満に送り出したいというレノの意向も相まってのことだと思います。この点に関しては、何度も描写されていたので皆さんにも伝わったことでしょう。またレノには、自分が潰えるとき、シンが側に居たら、悲しい涙を流してしまうかもしれない、シンには、笑顔の自分を覚えていてほしいという思いもあってのことでした。

 

 

レノはなんで消えたの?

あえて説明する必要ももう無いかと思いますが、神の子を産んだことで、あまねく精霊だけの母という自らの噂と伝承に逆らったからです。

 

 

 

 

 

こうして神の手によって、魔王アヴォス・ディルヘヴィアという生まれたての伝承とともに、ミサ、もといアヴォス・ディルヘヴィアが誕生したのでした。

シンが手に入れることができたと思った愛は、絵空事の愛でした。

愛無きシンは、それでもレノとの最後の約束を、レノから貰った愛を、ミサを、守る決心をしました。たとえそれで、魔王アノスに、背くことになっても。

 

 

今回の話は、尺の都合で過去編終了まで入れるためなのか、相当、大胆な作り替えがされていました。原作は、基本的に全ての話がアノスの一人称視点で描かれます。しかしアニメではそうはいきません。それでもアニメならではの演出でかなり上手にまとめていると思います。この話に限らず、アニメ化に伴って必要な布石以外が大幅に削られているので(それが少し寂しいところでもありますが)、魔王学院をアニメで初めて見る方にもかなりわかりやすい作りになっていると思います。これでも。