アニメ 魔王学院の不適合者Ⅱ 7話「ただ一振りの剣の如く」 補足説明・解説

みんな話覚えてる? 覚えててもわからないかもしれないけど……

一応これまでの解説記事も載せて置くので良ければ見てね。自分も良い復習になりました

第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話

 

 

現世では精霊王の正体であったシンの企てにより、ミサが真体を現しアヴォス・ディルヘヴィアとなった。2000年前に、一体何があったのか……。それを知る為、アノスたちは<時間遡行>の魔法を行使したのだった。

魔王学院2期、過去編に突入!

アノシュ達は、過去の世界の精霊の国アハルトヘルンで大精霊レノと、その護衛である魔王の右腕・シンと合流する。

 

といったところで2クール間が空いたのでした。

 

 

 

大戦の樹木ミゲロノフ

冒頭でいきなり潰えようとしていた、おばあちゃんと呼ばれていた精霊は、大戦の樹木ミゲロノフ。これまでも散々、この作品における精霊の性質を説明してきましたが、精霊は噂と伝承で形作られており、その噂と伝承が途絶えたとき、精霊は潰えてしまします。*1

そして、この話の中で説明がありましたが、精霊が潰える条件がもう1つあって、それは”自らの噂と伝承に背いたとき”です。ミゲロノフの伝承は、”人間に魔族と戦う知恵を授ける”というものでしたが、魔族である魔王アノスや、レノたちは平和な世界を望み、それに加担したので潰えることになりました。*2

 

 

大精霊レノの涙は精霊になる

大精霊レノの涙から、見覚えがある大樹が生み出されました。本人も言っていましたが、レノの涙は、噂と伝承を精霊化します。しかしこのあたりの設定は少しややこしく、説明が必要です。

エニユニエンを生み出すとき、レノは「素敵な噂を見つけんたんだ」*3と言っていました。これだけ見ると、レノは自分が思うように精霊を生み出せるように聞こえるかもしれませんが実際は、レノが生まれてほしいと心から願った精霊じゃないと生まれません。しかしそのレノ自身が精霊ですから、レノの願いは、みんなの噂と伝承からできています。ですから、母なる大精霊として、レノは相応しい子を生みます。原作ではレノは「思ったのと違う精霊が生まれることもあるし、無意識の内に生まれるときもあるよ」と言っています。

また精霊はレノの涙とは関係なく、自然にひょっこり生まれることの方が多いです(原作ではレノは「リィナもきっとそうだよ」とも)すみません本編でも言ってました

 

アノスは「自身の願望さえも、噂と伝承に左右されてしまう、か。なかなか、精霊というのも不自由なものだな」と(心のなかで)評しています。

 

 

かくれんぼに出てきた精霊補足

まあ今更そこまで詳細な説明は不要でしょうが、小さい飛んでる3匹いるのは悪戯好きのティティ、黄色い髪でハンマーを持っているのは(4話で精霊王が力を使っていたときにちょっと出ていた)風と雷の精霊ギガデアス、青髪の女の子は原作勢も1期5話で初めて姿を見た水の精霊リニヨン、シンが最後に捕まえた大きな狼の精霊は、4話の精霊の試練でアノスとリィナの前に出てきた隠狼ジェンヌルですよね。シンもジェンヌルの特性を見抜いて捕まえました。その前に捕まえてる緑の光は実は冒頭ちらっとレノに呼ばれて出てきて森を癒やしていた治癒蛍セネテロです。

 

 

なんでゼシアは急にお姉さんになってるの?

「アノシュ君が小さくなったから、自分の方がお姉さんだと思ってるみたいだぞ」
いつになく感情を主張しているのだ。無碍にはできぬ。

ということだそうです。

 

 

涙花

もしかしたら次の話で補足があるかもしれませんので、次回にまとめて解説する予定です。

 

 

熾死王エールドメード登場→天父神ノウスガリア登場→退場

エールドメードは、狂っていて、アノスも言っていましたが、一度魔王に倒されて以来、異常なまでに魔王に執着しています。エールドメードは完璧すぎるアノスにある意味惚れ込んでいて、アノスを倒しうる存在が生まれて、それとアノスが戦って、アノスが勝ち、アノスがさらなる高みに登るところを見たいという動機で、アノスの強敵たりうる存在が現れることを望んでいます。それが神の子であろうとそうでなかろうと、なんだっていいのです。だからノウスガリアに協力しようがしまいがどちらでも良いというわけですね。あのミーシャにして、気持ち悪いという評価なのだから手の施しようがないかもしれん、と実はアノスも考えています。まあとにかくおかしい人と思ってもらえばOKです。

 

1話でも説明があった通りの理由で、ノウスガリアは魔王を滅ぼす秩序を生み出そうとしており、その母体として大精霊レノを狙っています。エールドメードは、あえてその計画をレノとシンに伝え、自分も協力して、全力で神の子が生まれるのを阻止し、それでもなお生まれてくるようならば、アノスの前に立ちふさがるに相応しい素質を持っているだろうと考えています。

散々解説してきましたが、神は本当に融通がきかなくて、秩序の通りに動きます。だからエールドメードは、レノを滅ぼそうとすればそれを阻止するためにノウスガリアが現れると確信しています(これは、実際間違いないと思います。シンが簡単に阻止したのでそうはなりませんでしたが、本当にレノが危機に瀕すれば出てきたであろうと考えられます)。そしてレノが滅んだならば神の子もその程度のもので、アノスを高みに登らせることはできないだろうということで、全力でレノを攻撃しますがシンに阻止されます。

 

しかし、エールドメードは手負いのノウスガリアに身体を貸していました*4(ノウスガリアは1話で前世でも現世でも良いテンポでボコボコにされていましたよね。この第7話でもチラっとボコボコにされる回想が映っていたと思います)。現世(1話)で、エールドメード先生がノウスガリアに身体を乗っ取られて出てきたのもこういう経緯だったというわけなんですね。エールドメードが滅ぼされかけたことによって、エールドメードの目論見通りノウスガリアは現れます。*5

まあ、あっさりシンに撃退されましたが……

 

 

シン・レグリアの正体

天父神ノウスガリアの口から、シン・レグリアの根源は、神殺しの凶剣シンレグリアだ、シンは決して感情を手に入れることなど無い、心の無い魔剣である、という衝撃の事実が明かされます。神の言葉は絶対ですから、きっとそうなのでしょう。

あっさり退場したノウスガリアですが真の目的は、”神の言葉”を伝えることでした。

 

 

 

 

どうでしょうか。だいぶ思い出してきましたか?

過去編のポイントとしては、以前も書いていますが、下手に大事を起こすと本来の過去が見られなくなってしまい時間遡行の意味が無くなるため、アノスたちは基本的には手出しできないし、大きな過去改変を行おうとしても現世に戻ったときには元に戻ってしまうということを念頭に置いておくと良いと思います。

 

 

 

*1:半霊半魔が陥る”精霊病”は、噂と伝承が消えかけることで存在自体が消えかける現象でしたね(これは、半霊半魔は自分を形作る噂や伝承を自分で知らないから起こること)。

*2:原作ではちゃんと一人一人に助言をしてくれた後に消えます。アノスに「助言できることは何も無い」と言うところは同じ

*3:本編ではだいぶ柔らかな表現であったが実際の原作の台詞は「素敵な噂を見つけたんだよ。色んな人が、色んなお勉強をするための平和な時代の学舎。少し頑固で、絵心のないお爺ちゃんが先生で、沢山のことを教えてくれる」です。現世ではこちらの性格に近かったですよね。

*4:実はアノスは、普通の熾死王では略奪剣に腕を斬られた呪いが効いた状態で<熾死の砂時計>は使えないだろうという違和感は感じ取っていた

*5:大博打と言っていましたが、ノウスガリアが現れなければ、エールドメードは滅んでいたわけですから、魔王が高みに登るためなら滅んでも良いと考えているわけです。まあそのくらいコイツはおかしいし狂っているということです。