イプーに転生してしまった…
「イ、イプー……」(お、おはイプー……)
もう朝か……。俺は目を覚まして、身体を起こそうとする。なんだかいつもより身体が軽い気がする。
「イプー?」(って、あれ?)
変な声が聞こえた気がする。なんだこの可愛い(主観)声は。
というか、声の主は……俺!? 試しに何か喋ってみる。
「イプ~」(イプーだよ~)
う、嘘だろ……。俺の声がイプーになっている。ってもしかして身体も!?
俺は自分の手を見ようとしたが、どうやら腕が短すぎるようで見ることができなかった。
立ち上がってみると、身体が明らかに軽い。身体の中身がスカスカみたいだ。BMIで言うと、6くらいだろうか。なんだか空も飛べそうだ。というか視点が明らかに低いし足も短い。
僅かな望みに賭けて、鏡の前まで飛んでいった。というか飛べる時点で多分もうこの身体はイプーだろう。そして鏡を見た。
「イプー…」(イプーに転生してしまった…)
つづく